創成科学

平成21年度創成科学Ⅰ 受賞者一覧

平成21年度 創成科学Iの受賞者が決定しました。
全受講生398人のうち、レポートの査読やプレゼン発表などの選考を重ね、最終選考に残った6人の中から、「創成科学優秀賞」が1名、「創成科学努力賞」が1名、それぞれ選ばれました。
受賞した2名には、平成21年12月24日、学長室にて「平成21年度 創成科学 表彰式」が行なわれ、表彰状が渡されました。

受賞名学科・専攻・コース氏名テーマ指導教員
優秀賞機械工学科
ロボット開発コース
畑 佳揮物体の力学藤井 博知 先生
努力賞機械工学科
ロボット開発コース
畑 佳揮建築用国産木材の香りについて~
福井工業大学生に対するアンケート調査結果と考察~
野路 利幸 先生

受賞学生のコメント

畑さん
私は今回の創成科学Iで力学の簡易実験を行い、実験値と理論値との比較をしました。高校一年生で初めて物理を学んだときにこの世界の運動は計算でもとめられることを知り衝撃を受けました。しかし、それと同時に計算の結果が実際に身の回りで起きているのか疑いを持ちました。その高校の時の疑問をはっきりさせることが今回このテーマにした理由です。実験の内容は、小球を斜面に転がしてジャンプ台からの飛距離を測るものです。実験装置や測定手段は自作し、手順も初めから最後まで自分で考えたのでなかなか労力のいる作業でした。実験は自分の中ではなかなか満足できる結果になったと思います。この創成科学は日常の自分の疑問を探求するだけでなく、自らが企画し、実行する能力を鍛えるいい機会になりました。この経験はきっと将来に役立つものだと思います。

岩井さん
今回私は、創成科学Iにおいて建築用国産木材の香りについて調査しました。私がこれを調査テーマに挙げた理由は、将来木材に深く関わる仕事に就きたいと考えているからです。そこで木を覚えるために香りは重要だと感じたのが動機です。
調査にあたり、文献を読み、調査に必要な木材のサンプルを用意しました。そして、福井工業大学の学生に対してアンケートをとりました。この調査を行ったことで、男女で大きく意見が分かれるなど面白い結果が出てきました。今後、この調査結果を基にして、さらに国産木材を利用した取り組みを考えていきたいと思います。
私はこの創成科学を通して、発表の大変さを改めて知ることが出来ました。このおかげで、調査の方法や実行力、人前で話す力が身に着いたと思います。
 

指導教員のコメント

小沢先生・藤井先生
創成科学Iの研究課題「物体の力学」として、斜面を転がり水平方向へ発射された球体の運動について、エネルギー保存の方程式を自分で製作した実験装置を用いて、検証して、レポートにまとめ上げたもので、発表会においても質疑応答とも優れており、高い評価を受け、優秀賞に輝いたことに対して、授業で一緒だった仲間も賞賛し、学生たちにとっても励みになったようです。

野路先生
日本の建築は伝統的に木材を使用してきました。しかし、ここ数十年、鉄筋コンクリート造や鉄骨造に主役の座を奪われてきたこと、さらに、輸入木材の自由化によって、国産木材の利用は激減しているのが現状です。
本研究は、こうした国産木材の香り成分に着目し、若者の香りに対する意識調査を行ったものです。さらに、調査結果をもとに国産木材の活用方法を提案しました。独自性のあるテーマ設定、工程にのった着実な研究の進め方、論理的なレポート構成に大変優れた研究です。また、パワーポイントを使った口頭発表、質疑応答も非常に優れており、他の学生の模範となるものでした。今回努力賞に輝いたことは、指導教員として誠に喜ばしい思いです。