福井工業大学 Fukui University of Technology

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熱中時間

FUTの人たちの最高の
時間をインタビュー
FUTの人たちはなぜ熱中しているのか。熱中するものだけが感じられる最高の時間とは何か、に密着する。

No.72
工学部 建築土木工学科 教授、FUT福井城郭研究所 副所長
多米 淑人
theme:福井城復元アプリの監修

近年、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)などの技術を活用して地域の文化資産をデジタルアーカイブ化・コンテンツ化することで、歴史理解の促進や新たな観光資源として活用する取り組みが拡大している。福井県では「福井城復元アプリ」(※1)を制作し、体験型VRアプリ「ストリートミュージアム」(※2)にて2018年9月に公開。これはVRとGPSを組み合わせた旅行者向けアプリだ。現存しない城郭などの史跡を高精細かつ色鮮やかにVRコンテンツで再現し、スマートフォンアプリやタブレット端末を通じてバーチャル観光が体験できる。その福井城復元アプリ内の城郭建築を監修したのが多米淑人教授だ。

城郭を3Dへと変換する

日本建築史が専門である多米教授。建築史の教授は歴史的な絵図の文献を紐解いていくアナログな作業が多いが、PCで図面や3Dにするなど、多角的に日本建築の歴史の研究をしている。「もともと図面を描くのが好きで、ストレス解消にもなりますし。3Dを作って人に見せた方が伝わりやすいですね。」多米教授は2013年に設立した福井工業大学のFUT福井城郭研究所の副所長も務めており、福井の城郭や城下町だけでなく、全国の城に関する調査研究を行なっている。公的でなく大学内にある城郭の研究所が設立されたのは全国で初めてで、福井城や姫路城など全国各地の城郭の写真や絵図などを展示して、一般の学生も立ち寄れる場所だ。多米教授はそこで3Dプリンターを使った福井城の全体的な骨組みを作ろうと取り組んでいた。


福井城をVRで復元する

そんなときに舞い込んできた話が「福井城復元アプリ」だった。福井城は徳川家康の二男で福井藩初代藩主の結城秀康が慶長6(1601)年から6年の歳月をかけて築城し、約270年間17代にわたり越前松平家の居城として、その繁栄を示した名城。本丸を中心に四重・五重に堀が取り巻く輪郭式の大城で、本丸には四重五階、高さ約100尺(30m)の雄大な天守がそびえ立っていた。しかし寛文9年(1669)の大火で失われ、そのまま再建されないまま、現在は本丸周囲の石垣と内堀のみが残っている。それをVRで再現させようというのだ。学生たちと作った福井城の模型は研究所にあるが、それとは別に360度で人が実際に見るスケール感、城の詳細を照らし合わせていかなければならなかった。「どの絵図面を主として復元していくのか。いろいろと考えることはたくさんありました。」


実際に作ることで新たな発見に出会う

まず福井城の絵図をもとに、アプリ制作担当である凸版印刷株式会社が立体に起こす。そのできあがった立体を見て、屋根の位置を数センチ下げたり、瓦の色の調整をしたり、細かい箇所の調整をしていく。また、福井城周辺に10か所のVRスポットを設けるため、関係者みんなで足を運んでスポットを厳選した。半年かけて完成し、県庁でのお披露目会ではお客さんからの反応は上々だった。多米教授も普段行かない場所にビューポイントを設定して新たな発見もあって充実したプロジェクトだったという。「やっぱり完成した時が一番嬉しいですね。福井城と現在の県庁が同時に見られるという実際にはありえない風景が見えるということをぜひ体感して欲しいですね。」


次の段階へ邁進


縁があって今回の福井城の3D化が実現したことで、次の目標も見えてきた。「福井城本丸の3D化はできたので、今度は御座所を3Dにしたいですね。」今の福井市中央公園がある場所にあった福井藩主の邸宅である御座所。現在は当時の建物の大きさがわかる石が置かれているのみであるが、3Dにしてより立体として見えてくるものを作りたいと話す。これには研究室の学生たちにも手伝ってもらって、少しずつ作り始めている。今回復元した福井城に、さらに城跡公園として、御座所の立体化とつなげて何かできないかという多様な視点から考えている多米教授。新たに現地で体験できるおもしろいコンテンツとしてすぐに生まれるのではないかと期待をせずにはいられない。


※1『福井城復元アプリ』
製作・著作:福井県、制作:三谷コンピュータ株式会社・凸版印刷株式会社

※2  凸版印刷が2016年より展開する体験型VR観光アプリ「ストリートミュージアム®」(※3)にて、2018年9月20日から公開されてます。

※3「ストリートミュージアム」について
「ストリートミュージアムアプリ」は、バーチャルリアリティ(VR)と全地球測位システム(GPS)を組み合わせた旅行者向け観光アプリです。現存しない城郭などの史跡を高精細かつ色鮮やかにVRコンテンツで再現し、スマートフォンやタブレット端末で位置情報と連動してその土地その場所ならではの体験ができます。旅行者は本アプリを利用することでVRコンテンツを通じてバーチャル観光が体験できるほか、音声による解説で理解を深めたり、現在の地図だけでなく当時の古地図を見ながら町歩きを楽しむことができます。松本城(長野県)や福岡城(福岡県)など、全国各地の史跡を1つのアプリで楽しめる史跡観光アプリとして、19コンテンツを公開しています(※2018年9月20日現在)。

iOS :https://itunes.apple.com/jp/app/id1151091144?mt=8
Android:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.toppan.streetmuseum.android
(※iOS 9以降、Android OS 5.0以降に対応、一部機種では正常に作動しないことがあります)



学年学科名等は、取材時のものです。

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