福井工業大学 Fukui University of Technology

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熱中時間

FUTの人たちの最高の
時間をインタビュー
FUTの人たちはなぜ熱中しているのか。熱中するものだけが感じられる最高の時間とは何か、に密着する。

No.71
環境情報学部 環境・食品科学科 3年
表寺 佳奈
theme:雨水シミュレーションソフトの作成

2020年から小学校で必修となるプログラミング。コンピューターにさせたい仕事を命令するプログラミング言語は今では多種多様なものがある。そのうちの一つであるエクセルを使ったVBA(Visual Basic for Applications)でシミュレーションソフトを作った学生がいる。環境・食品科学科の表寺佳奈さんだ。一見、環境とは無縁とも思えるそのソフトとは何か。制作の過程から話を聞いた。

プログラミングに携われる喜び

兼ねてからプログラミングに興味があり、大学入学時から勉強したいと思っていたという表寺さん。2年生の時に環境・食品科学科の先生でプログラミングに造詣の深い先生がいると聞きつけた。それが笠井利浩教授だった。笠井研究室では雨水活用による環境配慮型社会の構築をテーマに環境だけでなく、システムを動かすためのシミュレーション作りなども行なっている。福井工業大学では2年生から研究室に参加できる早期配属があり、表寺さんは学びたい一心で飛び込んだ。そこで先生と相談してエクセルのVBAというプログラミングツールを動かしてみることになった。

やめられない面白さ

表寺さんがプログラミングで作るのは、日本のある場所で家の屋根面積から集められる雨水の量をシミュレーションして、その雨水利用のための必要なタンク数を測定するシステム。そのためには今までの日本各地の降水量の情報を集めなければいけない。まずはインターネットに繋いで指定した気象庁のデータを取得して保存するという作業に取りかかった。しかし、北は北海道から南は沖縄まで気象観測所の数は1,300以上にものぼる。都道府県のリストを作るのに相当な苦戦をした。また、その観測所ごとにURLが様々で、法則性を見つけるのに時間を要した。プログラミングの勉強に並行して、降水量情報を集めるのに1年をかけた。「苦労しましたが、URLの法則性を見つけたり、無事に気象庁にアクセスしてデータを保存できた時は本当に嬉しくて舞い上がっていました」。


新たな開発につなげる


笠井研究室では3か年計画で雨水を水源とした給水システムの構築を行なっている。五島列島赤島活性化プロジェクトだ。表寺さんもそのプロジェクトに参加して、作業を共にした。「帰った後の学内報告会で研究室のメンバーが研究発表するのを見て、私も成果をあげたいと思うようになりました」と話す表寺さん。前にも増してプログラミングに没頭するようになった。できることが増えていき、楽しさも増していく。夜遅くまで大学で作業することもあった。こうして出来上がったシステムに画期的なポイントも付け加えた。データは1990年から2017年まで集めたが、今後2018年2019年と進んでいくとデータが足りなくなってしまう。そこで、足りないデータを自動的にインターネットに繋いで気象庁のデータにアクセスして自動的に保存してくれるシステムだ。そして、赤島でシミュレーションを活用し、雨水を貯めるのにちょうどいいタンクの量を知ることができた。2018年夏には、実際に3トンのタンクを2個つける作業も行った。「水道のパイプは来年つけて実用する予定なんですが、自分のソフトが生かされたのは嬉しかったですね」。

センサーを使った調査を実施


またシミュレーションソフトとは別の調査も行った。それは家庭の水道使用量の測定。赤島の家庭にある水道メーターにセンサーをつけて、4か月間にわたり1秒ごとのデータを解析した。細かく解析したので1日の指定した時間にどれぐらいの水量を使ったのかを知ることができる。一般に東京では1日あたり1人が使う水の量は220リットル。それが赤島の場合は、およそ50リットルと少量だということが分かった。これはWHOが提唱している1日あたりの最低限必要な生活用水と同等のものだった。表寺さんの解析で初めて赤島での利用実態が明らかになったのだ。今後は、実際に家に入って調査することで、水の使用用途を具体的に明示することを行なっていきたいと話す。

新たなチャレンジへと繋がる


今はシミュレーションソフトの拡張を考えているという表寺さん。「蓄雨シミュレーションというのをこれからやろうとしているんです」と目を輝かせる。今のソフトは屋根に降る雨量を測定するものだったが、庭や駐車場など家の敷地全体に広げて、各区分で雨水が溜められる量を調べられるソフトにしていくという。笠井教授は建築学会から雨水活用技術規準を発刊しており、その中で「蓄雨」という新しい言葉を提唱している。敷地の中で雨水を留めておくことで、地下水の循環の健全を図ることや防災などに役立てようというものだ。その考え方をシミュレーションできるソフトに拡張していく。敷地の中の雨水を全てシミュレーションするという他にはない、画期的なソフト。表寺さんのプログラミングで実現できる日も遠くはなさそうだ。



学年学科名等は、取材時のものです。

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