福井工業大学 Fukui University of Technology

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熱中時間

FUTの人たちの最高の
時間をインタビュー
FUTの人たちはなぜ熱中しているのか。熱中するものだけが感じられる最高の時間とは何か、に密着する。

No.53
電気電子工学科
高木 燦
theme:ホログラム光ディスク用焦点誤差検出の研究

大学生活の中で「何かをやり遂げた手応えがほしい」と、ホログラム光ディスクに関わる研究に取り組み、その成果を数々の学会で発表してきた電気電子工学科4年の高木燦(あきら)さん。「熱中できる研究に出会えたことに感謝。専門知識だけでなく、多くのことを学ぶことができました」と笑顔で話す。

次世代光ディスクの研究に自信と誇り


藤田輝雄研究室で『回転ディスクを用いたホログラム光ディスク用焦点誤差検出装置の特性測定』をテーマとした研究に取り組んでいる高木さん。
光ディスクの記録メディアといえばCDやDVD、ブルーレイなどが一般的だが、より多くの情報が記憶できる次世代光ディスクの研究や開発が進められている。その中で、次世代光ディスクの第1候補といわれ実用化が期待されているのがホログラム光ディスクだ。ホログラムとは「完全な写真」の意味で、3次元画像をレーザ光で記録する方法として考案されたもの。従来の光ディスクがディスクの表面に記録しているのに対し、ホログラム・ディスクでは体積的に情報を記録するため、より大容量化が実現可能になるとされている。「ホログラム・ディスクは光を当てると屈折率が変わる素材を使っていて、記録できる層に光の塊を三次元的に記録。多層的な記録が可能なので、ディスク1枚で何テラバイトもの情報が記録できるのです。すごいでしょ。研究室では記録したいところにピンポイントで焦点を合わせるための研究を行っています。ディスク溝をほってゼロ合わせの位置を決め、そこから高さを合わせて行くという実験・検証で、この方法で焦点を合わせるというのはここだけ。この実験が上手くいけば、低コストが可能になるので、実用化に貢献できるんじゃないでしょうか」とこれまでの研究に自信をのぞかせる。

何か一つ、やり遂げた手応えが欲しい

入学して2年間は、ただ学校に行って、バイトをして、家に帰って寝るだけの生活。3年生になり、何かに熱中することもなく過ぎていく生活に焦りを感じるようになった。「大学で何かをやり遂げたという手応えが欲しい」そんな一心で取り組み始めたのが、藤田研究室での次世代光ディスク実現に向けた記録再生装置の開発だった。
「HPを見て、かっこいいって思った」と、動機はいたってシンプル。興味本位でスタートした研究だが、当初は予想外に苦労の連続だった。それもそのはず、この研究の参加者は高木さんだけだったからだ。「指導は受けましたが、研究って教えてもらうものではない。自分で考え、やるべきことに取り組んでいくしかない」と覚悟を決め、研究がスタートする。

一人っきりの研究に悪戦苦闘

研究室にあったのは、藤田先生が作成した資料や論文、そして何年か前に卒業生が製作した、入力周波数の位相に合わせて新しい周波数の信号を生成できる「PLL(位相ロックループ)」と組み立て途中の回路だけ。知識も経験もない高木さんがまず始めたのが、資料や論文を読み漁ることだった。自宅にも持ち帰りコツコツと勉強する日々。最初は文献を読んでもなかなか理解できない上に、卒業生が作った測定用のPLL回路も完璧とは言い難く不完全な状態で、研究は思うように進まない。それでも不思議と嫌になることはなかったという。そんな中、夏休みを利用してOBの一人が研究の手伝いに来てくれたことで、研究が大きく前進する。わからないことはとことん聞いて理解も深まり、PLL回路の改良も一緒に行い、検証がスムーズに行えるようになった。約1年前、光学系、信号処理回路、PLL回路を全て接続し、オシロスコープのモニターに、初めて正常な波形が確認できた時は、藤田先生とOBと三人で大喜びしたのだという。


学会は貴重な経験得難い経験に

これまで国内外の5つの学会に参加し、研究成果を発表してきた。資料はすべて高木さんが作成。パワーポイントに加え、一目でわかるようにポスターを作成。あらゆる質問に対応できる答えを準備するなど、準備は念には念を入れるほどの徹底ぶりだった。「初めての人には理解しにくい研究。専門用語も多く、誰でも理解できる資料が必要不可欠。発表するからにはより多くの人に興味を持ってもらいたいですからね」。準備の甲斐もあり、発表はスムーズに進められた。会場の反応も上々で、続けてきた研究に対する自信にもつながった。
「学会は最先端の技術や研究に触れることができる絶好の機会。同時に、自分の研究への刺激にもなりました。もっと自分にできることがあるんじゃないかって」。経験を通して、成長した姿がそこにあった。
一方で、反省点もあるという。海外での学会はすべて英語。英語が苦手で、初めて訪れたドイツでの学会では「何を話しているのかほとんどわかりません。英文の要項がもらえるので、それを英訳するだけで精一杯」と何よりも英語の必要性を痛感したという。


2年間の研究が大きな自信に


製造分野の企業の開発職での就職も決まった。研究や学会を通して、他の学生が経験してこなかった経験や実績を積んできたことが大きな自信につながり、就職活動ではそれが大きな武器となったという。「興味本位で選んだ研究でしたが、夢中になれるものに出会えたことに感謝。世の中にないものを作るのは大きなモチベーションになりました。自分で解明していくことの面白さも経験できた。この研究に参加できてよかった」と胸を張る高木さん。この研究は引き続き3年生に引き継がれる予定だ。「これから先がどうなるのか気になるので、ちょくちょく顔を出したいと思っています。近い将来、お店に並ぶ製品に自分がかかわった研究が組み込まれていたらうれしい」。
藤田研究室の技術が組み込まれたホログラム光ディスクが製品化されることも夢ではないのかもしれない。



学年学科名等は、取材時のものです。

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