FILE No.5

学生スタッフ

機械工学科1年

薩摩 裕香

子どものころに見た「機動戦士ガンダム」やネコ型ロボット「ドラえもん」の実現を夢見て、機械工学科で学ぶ薩摩さん。小さいころから、どちらかというと人見知りで、自分からはなかなか声をかけられない。このままではいけないと思い、大学入学と同時に自分を変える努力を始めた。「学生スタッフ」としてさまざまなイベントに参加し、自分から積極的に人と接するようにしたのだ。今では、だれにでも自分から挨拶し、声をかけられるようになった。「人と接することで、友人が増えるのが何よりの喜びです」と笑顔で語る。

他の学生と交流を持ちたいから参加した「学生スタッフ」


「やっぱり、機械というと油まみれになる泥臭いイメージがあるのでしょうかね?」
小学生のころからずっと好きなアニメ「ガンダム」や「ドラえもん」を実際に作りたくて、工学部を志望した。薩摩さんの通う機械工学科は男子学生が多く、気軽に話しかけられる女子学生が少ない。
薩摩さんは3姉妹の長女で、年の近い仲良し姉妹のおかげでいつも賑やかな家庭で過ごしてきた。ひとりポツンといるのは嫌。友達もいっぱい作りたい。そんな時に、入学ガイダンスで知った「学生スタッフ」のことを思い出し、他の学生と交流を持てるいい機会だから、と参加を希望した。

高い意識をもって望む先輩スタッフたち


学生スタッフとして、初めて参加したのは、暑い盛りの7月に行われたオープンキャンパス。薩摩さんは、女子学生向けに設置された「RICOブース」を任された。

まず先輩たちの積極的な姿勢に驚いた。

「盛り上げたい、成功させたい、という意識で溢れていました。そして、同じ目標に向かってスタッフみんなが一致団結している感じですかね」。


スタッフたちがしっかりと自分たちの仕事を理解し、高い意識で取り組んでいるうちに仲間意識が芽生えるのだろう。 人手が足りない所、新たに仕事が必要になった所、誰か一人に負担が行き過ぎないよう、スタッフ間での気配り、また、どんなに疲れていても「常に笑顔で」といった明るい雰囲気作りに心がけている姿。

「最初はなかなか積極的な行動がとれませんでしたが、それでも先輩たちを見てると、だんだん力が入ってくるんですよね」。

女子学生の立場に立ってFUTのPRポイントを考えてみた。
FUTには、女子学生のために専用のロビーがあり、パウダールーム付きのトイレまである。授業は少人数で、分かるまで丁寧に教えてくれる。だから、先生と生徒の間には親近感があり、また、先輩、後輩、同級生同士の仲も大変良い。
「工業大学って聞くと、特に女の子ってどんなところかなかなか想像できないと思うんです。少しでも多くの高校生たちに、FUTの良いところを知ってもらおうと、自分自身が魅力的に感じているところを一生懸命に説明したんです」。

それでも、なかなかコミュニケーションがうまく取れず、自分が伝えたいことがうまく表現できないことが悔しくて、ひとりで反省会をすることもあった。


自分の成長を実感することがなにより楽しい



薩摩さんは入学以来、4回のオープンキャンパス、ロボキャンプ、キッズキャンパスなど、日程の都合のつく限り、積極的に学生スタッフとして活動してきた。学生スタッフとして活動することで、自分自身が一つひとつ成長してきていることに楽しさを感じているからだ。
実際、入学前と比べても、人との接し方が変わった。
笑顔が増え、だれにでも自分から挨拶ができ、声をかけられるようになった。そして友達がたくさんできた。
「友人から、いつも笑顔だよね、と言われることが増えました。恥ずかしがり屋だった小学生の頃は、別に怒ってるわけでもないのに母親から『ムスッとして、怒ってるの?』と言われたりしてたんです」。
人と会話していて無表情や不機嫌な人より、やっぱり笑顔の人の方が印象が良く、人を和ませることができるはずだから。

とにかく形になるモノを作りたい


学生スタッフのように、コミュニケーションを取りながら周囲とともに何かに一生懸命取り組むことは、社会に出てからも重要だ。学生スタッフは卒業するまで続けるつもりだという薩摩さんには、卒業後の大きな目標がある。

「丸いモノでも四角いモノでもなんでもいい、とにかく形になるモノを作る仕事に携わりたいですね。できれば “人の役に立つロボット” なんですけど(笑)。具体的な計画はまだ決まっていませんが、この大学には介護ロボットを専門に研究している先生など、個性的な先生がたくさんいらっしゃるので、そこでじっくり勉強していきたいんです」。

自立心が人一倍強い薩摩さん。学費や生活費もできる限り自分で補いたいと、今はアルバイトにも力が入る。「良い成績をだして奨学金がもらえるように勉強も頑張っていきたいと思います。学生ですからやはり勉強が一番ですからね」。


社会に出る前の4年間をどこでどのように過ごすのか、限られた時間だからこそ、勉強やサークル活動、もちろん遊びについても、とにかく何事にも全力で取り組む。そしてそれらの経験が将来の自分の財産となるよう、悔いのない大学生活を過ごしてほしい。


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