FILE No.75
海外留学支援プログラム「Seize the day」
スポーツ健康科学科4年
森 向日葵
語学留学、海外ボランティア、ワーキングホリデーなど海外留学へ挑戦する人を支援するプログラム「Seize the day」。それを利用してオーストラリアへ約1か月の留学をしたのが森向日葵さんだ。
自分で全て考えるところから始まる
英語が堪能ではないが英語が好きな森さんは、高校時代から海外への留学を考えていたが、なかなか機会がなかった。福井工業大学入学後もその想いは変わらず、次第に就職が近づいてくることもあり、大学のインターナショナルセンターで「Seize the day」を知ったことで、海外へ挑戦することを決めた。このプログラムでは全てを自分で考えなければならない。語学留学なのかボランティアなのか、渡航先をどの国にするか、その中でどの学校に行くかなど、自分でエージェントを見つけて協力を仰ぎながらプランを立てていった。その中で選んだのは、オーストラリアのパースだ。森さんは小学校3年生からサッカーをずっと続けている。スポーツなども行う学校はないかと探したところ、語学学校で毎日アクティビティをやっている学校を見つけた。「オーストラリアに行った友人にも勧められましたが、何よりスポーツができるという環境にとても魅力を感じました」。英語の勉強とスポーツの両方ができることがパースに1か月の語学留学に決めた理由だった。
さまざまな国の人たちと触れ合う
パースの学校では、1クラス10人もいない少人数制。入学時期は人によって変わるので、毎週月曜になると新入生が入り、金曜には卒業する人がいる。生徒の国籍はスペインやブラジル、コロンビアなどさまざま。年齢も幅広く、中には70歳近い高齢の男性まで。英語の勉強をしたい人が各国から集まっている学校だ。平日朝から14時まではクラスで英語の授業、その後はアクティビティとなり、サッカーやビーチバレーなどを行う。宿泊はホームステイと、四六時中英語を喋らなければならない体験は森さんにとって非常に新鮮だった。「授業内容を先生が分かりやすく説明してくれるので、なんとか理解することができました」。教室もみんなで輪になっての授業。活気があり、先生も生徒にどんどん喋らせようとするので、英語をアウトプットする時間も多い。もちろん授業の復習もしっかりと行う。その日に分からなかった単語などをホームステイ先で聞いたり、翌日学校で先生に聞いたりと、徐々に臆せずに英語で喋ることができるようになっていった。
海外での生活がより上達へと導く
午後のアクティビティではクラス以外の生徒たちと触れ合ういい機会となった。映画を見たり、学校から徒歩1分ほどのビーチでバレーをしたり、サッカーやバスケなどスポーツに取り組んだ。森さんも持ち前のバイタリティで男性の中にも果敢に挑戦し、いつのまにか友達も増えていった。「海外の人は優しくて、すぐ話しかけてくれます。ハグやハイタッチは当たり前。最初は戸惑いましたが、だんだんとできるようになりました」。学校で知り合った友達と一緒に観光地へ遊びに行って自然を堪能したことや、動物園でコアラや放し飼いのカンガルーを見ては楽しく過ごしたことなど、多くの交流の日々を過ごした。毎週木曜には学校近くでビーチマーケットも行われており、日本との生活の違いも体感した。もちろん全ての会話が英語だ。その甲斐あって、最終日には学校の先生やホストファミリーにも「来た時より上達している」とお褒めの言葉もいただいた。
少しだけでも変われた自分がいる
最終日にはパースの駅近くで、ジャパニーズフェスティバルが行われ、友人たちと向かった。日本の屋台が立ち並び、ソーラン節を踊る人やコスプレをする人など大勢で賑わっていた。友人から説明を求められることが多かったという森さんは「かき氷とかすごく興奮していました。英語で説明するのがすごく難しかったですけど。日本へ行ってみたいと言う人が多かったですね。そういうのを見ると嬉しいですね」と語る。濃密な1か月を過ごして帰国した森さん。すっかり海外留学に心を奪われた様子で、次もカナダかアメリカに挑戦したいと意気込む。「1か月という短い時間でしたけど、自分にとっては非常に勉強になった。何事も自分から行動するということが少しだけ身についた気がします」と話す森さんからは次の挑戦を考えている様子が伺えた。
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