FILE No.045

資格取得

建築生活環境学科2年

村山 雅崇

「僕は土木関連の会社に就職したいと思っているので、単位だけ取るような気持ちで大学には通いたくない」と話す建築生活環境学科2年の村山雅崇さん。資格取得に意欲的で、1年生の時に宅建(宅地建物取引士)、2年生の秋に建設部門の技術士補の資格を取得したばかりだ。

大学生活は勉強を優先


一見するとちょっと近寄りがたい印象を受ける村山さん。しかし話をしてみると、将来の目標をまっすぐに話す気さくで真面目な学生で、見た目とのギャップの違いに驚かされる。本人も「第一印象と違うってよく言われます」と笑う。
大学生活というとサークルや部活、バイトに時間を費やす学生も多いが、村山さんはバイトやサークル活動は一切行っていない。生活の中心はあくまでも勉強。授業が終わると友人たちと遊んだりはするものの、課題が多いと勉強を優先することもある。「もともと理数系は苦手なので、授業では苦労することが多いんです」と、わからないことがあればすぐに先生に聞きにいくほど熱心。授業も欠席することはほとんどないという。
「奨学金をもらっている訳でもなく、親のおかげで大学に通っているので、ぶらぶらしているなんてことは考えられないんですよ」と話す。
そんな彼の目標は、土木関連の企業に就職すること。「高校3年生の時に将来の職業を考えるという授業があり、そこでトンネル掘削という仕事を知りました。すごく興味深くて。こんな仕事をしてみたいって思うようになりました」。

資格は自分の価値を証明するため

1年生の時に宅建(宅地建物取引士)の資格を取得した。宅建に興味があった訳ではなかったが、外部から招かれた講師による授業に興味を持ったのがきっかけ。「在学中は積極的に資格を取得した方が将来的に有利になることが多いという話を聞き、その通りだって思ったんですよ。資格があればそれが証明になり就職の際に武器にもなる。在学中に取得できるものにチャレンジしようって決めました」。
宅建は難易度が高く、社会的にも評価される資格の一つ。「取得しておいても損はしない」と大学で行われた宅建対策の講習に通い熱心に試験勉強。結果、無事資格を取得することができた。
 

土木関連にすすむなら技術士補の資格は欠かせない


村山さんが2年生になって早々にチャレンジしたのが建設部門の技術士第一次試験だ。「技術士」は国家資格の一つで、専門ごとに21の部門がある。技術士になるには、第一次試験に合格後、技術指導士の下で4年間の業務実績または実務経験を7年経験した後に第二次試験を受け、合格して晴れて技術士の称号を得られる難関な資格の一つ。
第一次試験に合格すると「技術士補」の資格が取得できる。「建設会社で技術士の資格を持っている人がいれば、発注元である国や県、市町村から公共事業を請け負える確率が高くなるという優位性がある。土木関連に勤めるなら、学生時代に技術士補はとっておきたい資格なんです」。
第一次試験とはいっても生易しい試験ではない。試験問題のレベルは理工系4年生大学の学部修了程度といわれている。

技術士第一次試験は10月。適正、基礎、専門の3科目で行われる。試験対策の特別講習が始まったのは昨年の4月から。過去問を中心に進めていくのだが、最初に専門科目の問題を見て頭を抱えてしまった。「一問も解けない。先生が説明してくれるのですが、何のことだかさっぱりわかりませんでした」。これまでに学んでいない問題ばかりだったのだ。
それでも受けるからには合格したい。まずは用語集の本を買って、専門用語の意味を理解することから始めった。専門科目に関してはイチからの勉強となった。
特別講習には欠かさず出席し、わからないことは必ず先生に確認。課題で忙しい時期もあったが、できる限り時間を作り過去問に取り組んだ。
 

資格を取得し自分の武器に


結果は見事合格。2年生は三名が受験したが、合格したのは村山さん一人で、3年生は三名が合格。福井工業大学から合計四名も合格者を出すという快挙だった。
「合格通知を受け取った時は、嬉しかった」と笑顔をのぞかせるが、もちろんこれで満足している訳ではない。「他に取れる資格があれば取得したい」と意欲的だ。
こうした村山さんの姿勢を知ってか、技術士第一次試験の特別講習を担当した谷脇先生から、就職するなら土木関連の大手企業はどうかと勧められているという。「就職できたら嬉しいところ。海外進出にも力を入れているそうで、将来は英語力が必要不可欠。先生からTOEICを受けたらどうかを勧められているのですが、英語はすごく苦手で、どうすべきか悩んでいる最中なんです」。
自分の目標を達成できるよう努力し続ける彼を応援せずにはいられない。


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