FUTまちづくりデザインセンター Topic041 SDGs Target No.3 11
2024年1月1日16時10分に能登半島地震(M:7.6)が発生した。この地震で石川県志賀町と輪島市で最大震度7を観測し、大きな揺れと火災、また大規模な液状化や津波による浸水で、人的被害と建築物や社会インフラが甚大な被害を受けた。
日本免震構造協会の北陸支部災害調査部(支部長:宮本裕司(福井工業大学))では、北陸地域の免震建物の調査を行い、調査結果を公開した。震度6強を記録した七尾市の免震病院では周辺で多数の家屋倒壊や液状化が発生したが、建物や医療設備はほぼ無被害であった。一方、隣接する耐震病棟では大きな被害が発生し、被害が無かった免震病棟で緊急治療や入院患者の継続治療を行い、災害拠点としての機能を果たした。地震に強いまちづくりを進めるために、防災拠点となる病院や消防署を免震構造にして、地域の防災力を高める必要があることを改めて認識できた。
【文責】建築土木工学科 宮本裕司