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2016.07.25

LCT環境教育プログラムの実践「雨水で育てる緑のカーテン」は本当にエコ!?

CO₂の重さを体験する実験の様子

 本学環境情報学部 環境・食品科学科 笠井研究室では、「緑のカーテン」の育成を通じて、環境保全に対する意識の向上、および環境負荷削減につながるエコ活動の重要性を児童生徒に分かりやすく伝える環境教育プログラムの開発に取り組んでいます。

 今回、雨水を用いて「緑のカーテン」を育成している福井市東安居小学校で、7月15日(金)5年生対象に「総合学習」の時間を利用して、「正しいエコ活動とは何か?」について授業を行ってきました。

 まず、緑のカーテンを育成するのに必要な物の準備段階と、育成時に発生するCO₂排出量を児童らに簡易的に計算してもらい、エアコン使用時のCO₂排出量の値と比較することで、緑のカーテンの設置には多くのCO₂が排出されることを学んでもらいました。

 次に、育成にかかる労力を勘案して、今後の緑のカーテンの育成を継続すべきかどうかについて考えてもらい、一見環境に良さそうな緑のカーテンにも負の側面が存在し、エコ活動における良い面と悪い面を定量的に捉えて考えることの重要性について説明しました。

 その際、CO₂排出量を重さで理解できるよう体験的な実験を行いました。


 これらの基礎知識を基に、緑のカーテンと同様に雨水を活用した環境負荷について考えてもらいました。
緑のカーテンへの雨水散水法として「ジョウロ」と「ホース」を使用した場合のCO₂排出量と散水時の労力やそれに伴う持続的実施可能性についてグループディスカッションを実施しました。

 今回の環境授業を通じて、エコ活動を目的とした装置などの設置時に排出されるCO₂とその効果の比較だけではなく、継続的に実施できるかどうかの内容も加えた議論をすることで、真のエコ活動の難しさについて学べたのではないでしょうか。


成長中の緑のカーテン(7月15日時点)

【関連リンク】
▶ 福井工業大学 ニュース
▶ 笠井研究室


お問い合わせ:環境食品応用化学科 主任教授 矢部希見子