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2025.09.19
【リレーコラムVo.5】予防に勝る治療なし

予防に勝る治療なし
先日、高校時代にお世話になった部活動の顧問が80歳を迎えるにあたり、「傘寿祝い」と題してOB戦が開催されました。慣れ親しんだコートに姿を現した恩師は、当時と変わらない真っ黒な顔に半袖、短パン姿で登場しました。教え子とはいえ40歳を超えた身体に30度超えの芝生の上は、流石に身の危険を感じた瞬間でもありましたが、恩師に見られていると何故か走らないといけない感覚に陥るのは私だけではなかったようです。「おい!頑張らなくもいいからケガだけはするな!!」現役時代に言われたことのない言葉にコートやスタンドからは笑いが起こりました。そんな恩師の両足首は、15年以上前から関節が変形してほぼ動かなくなっていることから、足を引きずっています。「捻挫なんてケガのうちに入らない」そんな時代もあったと言います。
スポーツには心身育成や健康寿命の増進というメリットがある反面、ケガのリスクを伴います。ケガによっては半年~1年以上の回復期間が必要となり、自分の体と向き合う大切な時間でありながら、スポーツ選手にとっては非常に長く感じる期間でもあります。また、今まで感じなかった「不具合」という意味では、競技レベルを問わず全てに当てはまると思います。
スポーツ外傷・障害の治療は、保存的な治療や手術方法など日々進歩しています。しかし、当然のことながらケガをしないに越したことはないため、「予防」がある意味最大の治療法と言えるのかもしれません。福井工業大学の学生は、その「予防」に関する知識を得て、実践していくことでケガをしにくい選手、そして「予防」の知識をもった指導者になってもらえると良いなと思っています。そして、多くの人がケガをすることなく、生涯にわたって楽しくスポーツを行う一助になれば幸いです。

浦井 龍法
お問い合わせ:社会連携推進課