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2016.06.20

建築を学ぶ学生たち有志が、OB建築士と協働した古民家の解体保存

日本を代表する世界的哲学者・西田幾多郎の住居を長く調査研究してきた建築土木工学科の市川秀和教授が、京都大学文学研究科の林晋教授との共同プロジェクトとして、今年の2月から京都市内に現存する最後の「西田幾多郎旧宅」の保存問題に関わってきた。明治中期に建てられたこの旧宅に西田は大正元年から10年間暮らし、独創的な「悲哀の哲学」の思索を深めるとともに、後の「京都学派」が形成される哲学の現場ともなった。


そこで解体保存のための建築史調査が先の5月28日(土)に実施され、建築生活環境学科3年の朝日海秀君と川端秀和君、建築土木工学科2年の長田涼佑君と山口裕也君の学生有志4名が参加し、本学OBの建築士・村上周作さん(M工房)らと協働して進められた。市川教授と村上さんとの全体指揮のなかで、現場に始めた入った学生たちは、伝統木造技術の仕組みを一つ一つ目と手で確認して学びながら、建物内部の調査にも積極的に加わり、さらに大工道具を手にして建築部材の解体作業の準備に当たった。学生にとっては、緊張感のある現場で厳しく辛く過酷な作業であったが、みんなで協力し合いながら最後までやり遂げたことにより、専門的にも人間的にも大きく成長する契機になった。


6月8日(水)には、西田旧宅の解体部材の一部が京都大学総合博物館へ搬入されて保管されるとともに、この旧宅内部が報道各社に公開され、当日の夕刊(朝日・読売・毎日・産経・京都新聞など)やテレビ放送(KBS京都放送、NHK京都など)で大きく取り上げられた。



お問い合わせ:建築土木工学科