お知らせ

NEWS & TOPICS

お知らせ お知らせ

2025.11.04

【建築土木工学科】地元建設業の卒業生にエールを!

1948年6月28日:福井地震で壊滅した県都中心部<戦後復興に本学卒業生を含む技術者の活躍があった>(『写真特集 福井空襲・福井震災』福井県立博物館2001)

―「福井県戦後建築アーカイブ」展を終えて―

県都福井市の中心部は、1945年7月の空襲に1948年6月の地震が追い打ちをかけた大規模災害により5000人以上の死傷者とともに凄惨に壊滅し、全国戦災都市115市町村のなかでも稀な悲劇の終戦を迎えた。この傷ついた郷土を見捨てずに奮闘した多くの技術者が戦後復興を見事に成し遂げたからこそ、戦後80年の現在の福井があることを忘れてはならないだろう。その様々な技術者の勇姿には、今年創立75年の本学園、そして開学60年となる本学の卒業生が、人知れず多数含まれていたのである。

建築土木工学科・市川研究室は、10年程前から戦後福井の建築都市史の調査研究に着手するとともに、地元建設業で日々働く建築の卒業生を一人ひとり訪ねて聞き取りする追跡調査を地道に取り組んできた。こうした卒業生の軌跡にこころからのエールを贈ろうと、昨年の建設工業新聞で連載記事の紹介を試みた。


建設工業新聞2024年5月16日付


さらに市川研究室は、今年4月から9月にかけて福井県立美術館の1階ギャラリーにて「福井県戦後建築アーカイブ」展を企画し、戦後復興に貢献した福井の建築家(ローカル・アーキテクト)を全3回にわたって以下の内容で取り上げるとともに、これに関わる卒業生も大きく紹介した。また準備・運営には大学院OBの朝日海秀氏を中心に研究室の学生が参加した。そして地元新聞に大きく掲載されたことで卒業生を含む県内外の建設業関係者や一般市民で日々盛況となり、現役学生も多数参加したことで幅広い世代の貴重な交流の場ともなった。

福井県戦後建築アーカイブ展 全3回のテーマと開催日
第1回 乾 馨 と 伊藤 貞:奥越のモダニズム建築・・・・ 日時:2025年4月18日㈮  19日㈯  20日㈰
第2回 五十嵐 直雄:モダニズム建築の精華・・・・・・・日時:2025年5月30日㈮  31日㈯  6月1日㈰
第3回 髙木 相良:社寺建築のモダニズム・・・・・・・・日時:2025年9月13日㈯  14日㈰  15日㈪祝


福井県立美術館1階ギャラリー 展覧会会場 


第1回 展覧会チラシ


第2回 展覧会チラシ


第3回 展覧会チラシ


建設工業新聞2025年10月30日付


市川研究室では、福井の戦後復興に貢献してきた地元建設業のアーカイブ調査研究を継続するとともに、本学卒業生の歩みを丁寧に追跡して応援しながら紹介する機会を探っていきたい。また今年度のローカル・アーキテクトをテーマとした企画展に続いて来年度は、建築施工技術者(ローカル・ビルディング・エンジニア)にスポットを当てる予定である。こうした研究成果を日々の授業の教育活動とも結びつけて、卒業生と現役学生の交流を通して技術者の勇姿を紹介しながら、本学で学ぶ誇りと自信をもって成長できるように努めていきたい。


お問い合わせ:建築土木工学科