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2026.11.06

研究を伝え、問いを深める。学生たちが3つの化学系学会でポスター発表 2026秋-環境食品応用化学科-

学会報告2026年9月版




研究室で生まれた問いを、学会へ


2026年9月、福井工業大学 環境食品応用化学科の学生たちが、有機化学、光化学、シクロデキストリンに関する3つの学会に参加し、研究成果をポスター形式で発表しました。

ポスター発表では、研究の目的、実験方法、得られたデータを一枚のポスターにまとめ、参加する研究者へ説明します。発表者には、相手の質問を理解し、自分たちの実験結果を根拠に答える力が求められます。




分子の構造と固体発光の関係を調べる


蔵田研究室からは、大学院生のリム ジェンジェさん(留学生)と山田彗斗さん(羽水高校出身)が、2026年9月10日から12日に金沢市で開催された第36回基礎有機化学討論会に参加し、ポスター発表を行いました。

リム ジェンジェさんは、「3,5-ジ-tert-ブチルフェニル基を有するπ架橋ビス(シアノスチルベン)誘導体の合成と固体発光性」を発表しました。共同研究者として萩原辰哉さん、小坂和也さん、指導教員:蔵田浩之教授です。

山田彗斗さんは、「アルコキシ基を有する2-ナフチル置換シアノスチルベン誘導体の合成と固体発光性」を発表しました。共同研究者は同じく指導教員の蔵田浩之教授です。

これらの研究では、有機分子の構造を変えると、固体状態での発光がどのように変化するのかを調べています。分子の構造と光る性質の関係を明らかにすることは、発光材料などの機能性材料を考える上で重要な課題です。

学生たちは、研究者との議論を通して、自分たちの実験結果を異なる視点から捉え、今後検討すべき課題について考えました。




光で太陽電池の特性を制御する
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光化学討論会でポスター発表での討論中

原研究室からは、大学院生の大野馨大朗さん(美方高校出身)が、2026年9月8日に行われた光化学討論会でポスター発表を行いました。

発表題目は、「シクロデキストリン包接SPNO₂の光異性化を利用した外部光応答型YD2色素増感太陽電池の特性制御」です。共同研究者として指導教員の原道寛教授、学部生の谷井純貴さん(高岡第一高校出身)の発表でした。

光異性化とは、光を当てることで分子の形が変化する現象です。この研究では、分子を取り込む空洞を持つシクロデキストリンと光に応答する分子を組み合わせ、色素増感太陽電池の特性を外部から制御する可能性を調べています。

高校化学で学ぶ分子構造や光の吸収が、大学ではエネルギー変換材料に関する研究へつながっています。



シクロデキストリンを利用した光応答材料


シクロデキストリンシンポジウム@神戸

原研究室は、第42回シクロデキストリンシンポジウムでも研究成果を発表しました。

発表題目は、「シクロデキストリンとスピロピラン誘導体を用いた外部光応答性色素増感太陽電池の作製と評価―SQ2/β-CDs/SPNO2系―」です。

発表者は大野馨大朗さんで、共同研究者として指導教員の原道寛教授、学部生の谷井純貴さん、齋藤颯太朗さん(附属高校出身)の発表でした。

シクロデキストリンは、ブドウ糖が環状につながった分子です。分子内部にほかの物質を取り込む性質があり、食品、医薬、分離材料、機能性材料など幅広い分野で研究されています。



学部生から大学院生へつながる研究

今回、ポスターの前に立って研究内容を説明したのは大学院生ですが、原研究室の研究には学部生も共同研究者として参加しています。

学会発表は、発表当日だけで成立するものではありません。試料の作製、測定、データ整理、結果の検討を積み重ね、研究内容を一枚のポスターにまとめます。研究室では、大学院生と学部生がそれぞれの役割を担いながら、一つの研究課題に向き合っています。

研究成果を研究室の外で説明すると、異なる専門分野の研究者から新しい質問が寄せられます。その問いに答えようとする過程で、学生は自分たちの研究を見直し、次の実験を考える視点を身につけていきます。

学会は、これまでの成果を発表する場であると同時に、研究をさらに進めるための対話の場でもあります。



この学科の雰囲気を短い動画で紹介します。<学科紹介HPリスト>



お問い合わせ:環境食品応用化学科