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2021.02.04

第16回福井県科学学術大賞「若手科学学術賞」受賞!環境情報学部 環境食品応用化学科 柏山祐一郎 教授

 本学環境情報学部 環境食品応用化学科 柏山祐一郎 教授が取り組んでいる「真核生物に普遍的なクロロフィルの無毒化代謝の発見とその研究」が福井県科学学術大賞※の若手科学学術賞を受賞しました。
 柏山教授は、海洋や湖沼中の光合成生物(地球上の基礎生産の約半分を担う)が作り出すクロロフィルが「無毒化」される分子メカニズムを発見、さらに、この「無毒化」代謝が、多様な真核生物のほぼ全ての系統に広く存在していることを明らかにしました。 
 また、これにより現在の多様性の起源となった祖先的な真核生物の段階(10~18 億年前に存在)で、既に「光合成生物を安全に食べる仕組み」が確立していたことを示しました。今回これらの研究活動が福井県の発展に大きく貢献していると高い評価を受け受賞しました。
 
 なお、表彰式が令和3年2月7日(日)にAOSSA8階福井県県民ホールにて挙行される予定です。 

※福井県内において科学技術の開発または学術研究に携わり、本県の発展に大きく貢献された方を顕彰することを目的とした表彰制度です。


図1.近年ようやく明らかにされた陸上の植物のクロロフィル分解(PaO 経路;右向き)と,より最近の 2012 年 に応募者が発見・報告した,海洋・湖沼で量的にきわめて重要な CPE 産生型クロロフィル代謝(左向き)。

図2.(左)地球化学的証 拠に基づいて復元された 過去 30 億年間の地球大 気の酸素分圧の変化と, クロロフィルの安全な CPE へ代謝する能力を 持つ真核生物の祖先系 統の出現時代の復元。 (右)藻類を食作用により 捕食・消化する際に,に 伴う,光毒性であるクロロ フィルの安全な CPE への 代謝。

図3.外洋の生態系を支える微生物生態系のCPE代謝 を指標とした研究。(A)遠洋調査の様子。(B)遠洋域 の主要な基礎生産者であるピコシアノバクテリアと,応 募者らが研究するその捕食者。(C)ピコシアノバクテリ アに固有なクロロフィル類とそれに由来する CPE 類。


お問い合わせ:社会連携推進課