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2026.03.10

HEALTHINF 2026(スペイン・マルベーリャ)にて口頭発表― ケアボットが国際的に注目を集める ―

福井工業大学 AI&IoTセンター長の芥子育雄 電気電子情報工学科教授が、2026年3月2日〜4日にスペイン・マルベーリャで開催された国際会議 HEALTHINF 2026(第19回国際ヘルスインフォマティクス会議)にて、がん患者向けアバター搭載型音声ケアボットの研究成果を口頭発表しました。


3月3日LLM in Medicineセッションでの発表の様子


本研究は、福井県済生会病院との共同研究として開発されたケアボットの臨床実証成果を報告するものです。高齢がん患者が短い診察時間では伝えきれない不安や悩みを、シニア男性医師のアバターとの音声対話を通じて安心して話せる環境を提供するシステムです。がん患者21名を対象とした臨床評価(Phase 4)では、患者の76%が当初話すつもりのなかった悩みをケアボットに開示し、心理評価指標(POMS2)で総合的気分状態が63%改善するという成果が確認されました。発表では英語版ケアボットの対話デモ動画も上映し、実際のシステムの動作を実演しました。

発表は大きな反響がありました。セッション内ではアバター選択のパーソナライゼーション、医療機器規制、在宅展開の将来像といった臨床実装を見据えた実践的な議論が交わされました。さらに、翌日の別セッションのQ&Aでセッションチェアがケアボットを引用して議論したり、昼食時に他の発表者から直接関心が寄せられたりと、発表セッション外でも複数の形で注目を集めました。


3月6日Dr. J. Guzmán-Parraらとの記念写真


マラガ市民病院

学会終了後の3月6日には、マラガ市民病院のIBIMA研究所を訪問し、精神科研究グループのDr. J. Guzmán-Parraらと共同研究の可能性について約1時間のディスカッションを行いました。ケアボットのデモンストレーションを実施したところ、Guzmán-Parra氏からがん患者以外の領域でも、この音声+アバターインターフェースが有効な疾患があるとの提案があり、がん患者向けに開発したケアボットが他の領域にも展開できる可能性が見えてきました。今後、精神科領域に対応したスペイン語版デモの技術的検討を行うなど、段階的に連携を深めていく予定です。


Healthinf会場となったホテルBarceló Marbella


マルベーリャのビーチ

HEALTHINF 2026の会場となったマルベーリャは、スペイン南部コスタ・デル・ソル(太陽の海岸)に位置するリゾート都市。この地中海沿いのリゾート都市で、世界各国から集まった研究者たちと交流を深めました。
AI&IoTセンターでは、AIが医療現場で患者を支える未来に向けて、研究開発と社会実装を推進してまいります。


お問い合わせ:社会連携推進課