研究情報
介護福祉医療支援用ロボティクス・メカトロニクス機器の開発と実用化
研究者名
原口 真*、西田 好宏**、小沢 康美*、砂川 武義✩、西尾 浩一✩✩、藤田 大輔✩✩、野口 雄慶△、辻本 典央△
* 機械工学科 ** 電気電子工学科 ✩原子力技術応用工学科 ✩✩デザイン学科 △スポーツ健康科学科
研究目的
団塊の世代が高齢者となることで、平成25年には4人に1人が高齢者という時代になった。
社会保障費の増加のみならず、介護負担の増加も懸念される。
2025年には団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)になることで、さらに介護負担が増えることが危惧されている(2025年問題)。
この問題を受けて、介護現場にロボット技術やメカトロニクス機器を導入することで要介護者の自立支援や介護従事者の負担軽減を実現しようという気運が高まっている。
これらの背景を受けて、高齢者や脳卒中患者、医師・介護者等を支援可能な介護福祉医療機器を開発し、製品化に繋げる。
研究内容
本テーマに所属しているメンバーは開発担当と評価担当で役割を分担している。
開発担当のメンバーは(1)移動支援機器、(2)日常生活動作支援機器、(3)医療従事者用機器の3種類の医療介護福祉機器を設計・製作している。
(1)移動支援機器としては具体的に直動式免荷スーツ(図1)およびベッド変形型車椅子を開発している。
(2)日常生活動作支援機器としては、食事リハビリ支援機器(図2)や意思表出支援技術を開発している。
(3)医療従事者用機器としては、医療用放射線防護エプロン(図3)を開発している。
上記の開発品を月例会議にて、評価担当のメンバーが住環境デザイン・人間工学・バイオメカニクスの観点から評価している。
それにより開発担当のメンバーは開発品を実用性の伴う仕様へと洗練できている。
研究成果
平成30年4月にバリアフリー2018(インテックス大阪で実施される福祉機器の大規模展示会)にて、開発品を出展した。
多くの参加者に見て頂き、非常に有益な情報交換を交わすことが出来た。多くの企業とも情報をやりとりできた。
平成30年10月に福井県産業会館で開催されたテクノフェアにて、意思表出支援のための空中手書き文字技術や食事リハビリ支援機器を展示し、デモした。
医療従事者用機器について(株)ニュークリアテクノロジーと共同研究を行い、(株)ニュークリアテクノロジーが開発した放射線遮蔽シート素材を使用し医療用放射線防護エプロンを作製した。
研究イメージ
